シンプルに言えば、タイから日本は割と簡単ですが、日本からタイは面倒、となります。
Contents
タイから日本 ⇒ 日本人なら割とスムーズになってきました
タイ出国前:特に面倒な準備不要、航空券取るだけ
航空券もJALのサイトで購入直前まで試してみましたが、コロナ前と変わらずで、特に何か書類提出などを求められることもありません。
外国人の場合には、日本入国のビザ取得が必要ですが、日本人は不要ですから、航空券を取ればとりあえずは日本帰国できます(帰国後に必要な事項は後で説明しますね)。
タイを出国するのに、何か、タイ政府に提出、とか、PCR検査を受ける必要というのはありませんし、スワンナプーム空港で何か特別な手続があるわけでもないので、通常通り、フライト2時間前くらいに空港に到着すれば問題なし、です。
ちなみに、知人でペットの犬と一緒に帰国した人がいましたが、こちらも、コロナ前と同様の手順で、無事に帰国できた、との事でした。
日本の空港(羽田、成田)到着後⇒最近はかなりスムーズになっています
最近(2020年10月)に一時帰国した人によると、羽田空港に到着後、まずはPCR検査が行なわれますが、1時間以内で結果が出て、あとは、通常通り、入国審査、税関検査、の流れだったそう、です。
以前は行なわれていた、税関をクリアしてからの、保健所スタッフによる”追跡”(公共交通機関を利用していないかのチェック)は、全員には行なわれなくなったようです。
かつては、テレビ報道で、PCR検査に延々と時間がかかり、空港内で寝泊まりするような映像が流されていましたが、最近では、かなりスムーズで面白みがないからか? 報道もされなくなりましたね。
日本帰国のネック⇒公共交通機関を使えない。移動できない場合には、14日間、ホテル検疫となる
一旦、羽田や成田に着いてから、国内線での乗り継ぎも不可ですし、新幹線、バス、タクシーも不可。
ハイヤー、レンタカー、自家用車(家族の迎えを想定?)しか移動に使えませんから、これらの移動手段が用意できない場合には、ホテルで14日間過ごさないといけません。
これらの予約はタイ出発前に済ませておく必要があります。
ホテルだって、対応する所は限られていますからね。
それでも、後ほど細かく説明しますが、日本からタイに入国する時よりは、ホームの日本ですし、本州など、クルマで移動できる場所であれば、多少大変でも、自宅までたどり着くことは出来るのは良いですね。
入国後、当面の間は保健所から連絡が来る⇒14日経過したら、自由の身、です
といっても、GPSブレスレットで行動を全てチェックされたりする訳でもなく、日本らしい、ゆるいチェックですね。
自宅待機の場合には、外出せずに、食事などはデリバリーで調達することになりますが、言葉に不自由しない日本ですから、不安になることはありませんね。
日本からタイは、はるかに厳格です
タイから日本とは比べ物にならないくらい、面倒です、、、
まず、タイの労働許可証(ワークパーミット)、タイランドエリートビザ、ロングタイムステイビザ等のビザを持っていない日本人は、新規でビザの申請から始めないといけませんから、極めて大変です。
ですから、僕の周りで一時帰国する人は全員、労働許可証保有者です。
であれば、入国許可は下りやすい、からです。
日本からタイ入国する手順
1)東京のタイ大使館に VISA申請
2)翌営業日にVISA 受領、隔離滞在用ホテル予約完了
3)保険証書入手(1千万円相当以上の保険加入義務有り)
4)COE (入国許可証)の申請
5)COE 受領(メールで受領)⇒印刷する
6)日本の病院でPCR検査、FIT TO FLY(搭乗可能な)証明作成
7)病院でPCR陰性証明書受領
8)日本⇒タイ⇒ASQ( 隔離)ホテルに14日間滞在
出発前の段階で、1)から7)までやらなければいけないのです、、、
正直、気が滅入りますね、、、
ですから、僕の周りで、コロナ前は毎月のように、日本とタイを行き来していた人が、タイに留まっているわけです。
多額の費用がかかるタイ入国⇒ 30万円から50万円程度かかります
日本でのPCR検査、陰性証明書発行費用:3万円〜5万円程度
飛行機代:現時点(2020年10月)、片道15万円程度
バンコクのホテル宿泊代:10万円〜30万円程度(自分で選べます)
ビザ取得など書類関係:人により要件が異なりますが、数千円〜数万円程度
上記を足すと、だいたい、30万円から50万円くらい、入国するためだけに掛かるわけです。
平常時なら、エコノミークラスなら、片道3万円か4万円程度の航空券代でタイに来れたのと比べると、負担が大き過ぎますね。
ですから、僕の周りでも、会社負担になる人がほとんど、な訳です。
飲酒、喫煙不可で厳しい14日間のホテル検疫が全員に義務
日本のように、自家用車と自宅があれば、空港で自由の身になるものとは全く異なるのがタイ、です。
スワンナプーム空港に到着後、PCR検査で陰性となっても、自宅には戻れず、ホテルに連れて行かれます。
そこから14日間、部屋からはほとんど出られない生活です。
ホテルによっては、屋外のプールで散歩できる時間を設定してくれる所がありますが、そうでなければ、下界?と接することができるのは、食事のトレーをドアを開けて受け取る時だけ、になります。
とりわけ、しんどいのは、飲酒も喫煙もできないこと。
差し入れもチェックされます(日本はこのあたり、はるかに緩く、お酒を差し入れてもらっている人がいました)。
僕の知り合いの中で、タイ入国を断念した最大の理由が、タバコ、な人がいます。
僕は吸いませんが、気持ちはわかります。
タバコ好きな人の中には、”刑務所入ったらタバコすえなくなるから、オレは悪い事しない” と言う人がいますからね 笑
在タイ日本人の感覚⇒タイの入国が多少でも緩和されれば、日本に一時帰国したい
これが正直な気持ち、です。
僕自身、2月末に仙台からタイ航空の直行便でバンコクに戻って来て以来、ずっとタイにいますが、タイ移住して8年になりますが、これだけ、ずっとタイにいるのは初めての経験です。
さすがに、日本の食べ物(高級食材ではなく、スーパーで売っている刺身と総菜で十分です)を旨い地酒で味わいたいですし、日本の温泉に入りたいです。
さきほど説明したように、日本に帰国するだけなら、全然難しくはないのですが、その後、タイに戻って来るのが厄介なので、僕を含め、ほとんどの人はタイに留まっているわけです。
もし、タイが、14日間のホテル滞在から自宅滞在に緩和してくれたら、とても有難いのですが、しばらく時間はかかりそうです。
タイに住んでいて感じる、日本のインバウンドへの認識のズレ
今のゆるい管理のままでは、外国人観光客は日本に来れません
感染対策が徹底されておらず、日本以外にはない概念の”自粛をお願いする”ということが感染防止対策になっている日本から、外国人が母国に戻るのが難しいから、です。
僕の地元、仙台のナイトクラブでクラスター発生したが、ほとんど、来店客を追えていない、という報道には、さすがに驚きました。
感染を抑えている国からみたら、信じられない状態でしょうが、あくまで、強制と罰則を伴わない協力要請だと、こうなるものです。
そのナイトクラブに出入りしていることが保健所にばれたら、仕事に行けなくなるのでは? と思う人がいて、申告しなくても罰則ないなら、黙っておこう、となるのは自然なことです。
でも、このような管理の国から戻ってくる自国民は、かなり厳しくチェックするのは、どこの国も同様でしょうね。
一方、僕がひとりの呑み客の立場で考えた場合ですが、仙台だけではなく、日本の夜の街には、100%近寄らないですね。
例えば歌舞伎町なら、地区の入り口にゲートが出来て、全ての人の出入りをトラッキングしている位の状況にならない限り、行きません。
テクノロジー上は、簡単に実現することですがね。
いつまで経っても感染がおさまらず、インバウンド観光も盛り返せない
go to プロモーションは、観光業界にとっては確かにメリットありますが、結局は税金です。
外国人を呼び込まないと、国として純粋にプラスにはならないのですが、今のような状況が続いているうちは、とても外国人観光客が率先して来るとは思えません。
国をまたいだ移動が認められるのは、ニュージーランド、シンガポール、オーストラリア、台湾、香港あたりからになりそうですが、いずれも、国内感染を封じ込めていて、かつ、感染経路の特定も速やかに行なえる体制になっている事が共通しています。
日本が、上記のトラベルバブル グループに入ることは、今のままではないでしょうし、今後も、法律が変わらない限りムリでしょうね。
私案:外国人観光客を呼び込む方法 です
個人旅行不可、団体行動のみ。
14日間はホテル隔離。
全員、GPSで24時間行動管理する ⇒ルール破りの場合、強制送還とデポジット没収のペネルティを課す
1千万円相当以上の医療保険に加入済みを義務とする。
最低1ヶ月以上の滞在で、100万円以上使う想定の旅行者のみ入国許可。
一応、考えてみましたが、協力要請以上の強い措置を取るのが苦手な日本では、正直、実現可能性は、ほぼゼロ、ですね。
でも、こうしないと、帰国する側の国が、自国民を受け入れるコストが高くなりますから、極端な話し、仮に日本がビザを出したとしても、送り出す側が出国を認めない、なんていうことだって、あり得ます
(ビザと自国の出国審査は別ものです。自国には自国民の出国を許可しない権限があります)。
今後のタイ入国に関する予想
日本人観光客のタイ入国は、中国、韓国の後になる可能性が高いと予想します。感染者の追跡調査について、最もシステム的に出来ていないのが日本だから、です。
現に、特別観光ビザで入国第一弾に予定されているのは中国人です。
一部、コロナ共存説があって、個人的に同意できる部分はありますが、共存説を採用するならば、外国との往来は一定期間諦める、という明確な決断が必要になります。
例えば、インバウンド産業は最低でもコロナ収束までは売上げをゼロとして、観光従事者への生活支援をどうするか、など考えていく必要がありますね。
いずれにしても、タイだけではなく、日本人が海外旅行できるのは、まだまだ、相当長い期間、難しいでしょうね。