竹花貴騎さんのMUPで、返金を求めている元MUP 生さん(現役もいる?)が大変多いようですが、一方で、返金請求とか、さらに進んで民事訴訟を起こすとなると、ほとんどの人が経験もなく、最初からあきらめモードな印象です。
でも、専門的な部分は弁護士の先生のお力を借りれば、難しすぎることではありません。
どうやって、訴訟まで起こすのか、を知っておくだけでも、意外なほど、日常のストレスが軽くなりますよ。
なお、あくまで、法的な厳密性よりも、一般の方にわかりやすく説明するように心がけましたので、法律の専門的な部分については、弁護士に確認して対応してくださいね。
返金、債権請求の方法と訴訟までの流れをかんたんに解説します
1)まずは、情報、証拠を集めましょう
自分が支払った金額の送金記録
クレジットカード明細
手渡しならば、その前後のメールやLINE などのやりとり
最終的に裁判になる事も見越して、客観的な情報、記録、証拠を集めておくのが大事です。
それを時系列にまとめておきましょう。
メール、LINE なら紙に印刷します。
情報が散らかったままですと、今後、相談する弁護士の先生にも、正しい情報が伝わりにくくなります。
2)相手(債務者)に事実関係確認、債権確認の、返金請求の連絡をする
最終的に民事訴訟、となる場合でも、まずは、このステップです。
まずは、電子メールでよいので、
〇〇の返金を求めます(お願いします、は弱い表現なので、ダメです)
とメールを送り、まともな返信がないなら、同じ内容でよいですが、内容証明郵便(こちらはググって、テンプレートを使いましょう)を送ります。
正式に相手に届けるため、です。
内容証明は自力では難しい、という場合には、弁護士に相談、に進みます。
3)弁護士に相談する
メールしても無視される、となったら、弁護士に相談する段階、となります。
(なお、 MUP の学費返金の場合、ひとりあたりでは少額なため、弁護士費用のコスパは良くないです。そこで、支援を名乗り出てくださったのが、元青汁王子の三崎さんですが、相談する価値はあると思います)
今ではネットで弁護士を探せる時代です。
日頃、弁護士に接したことがなくて、という場合でもネット検索して、住まいや会社に近い弁護士先生を探してみると、相談料などが分かると思います。
それで、弁護士事務所に訪問して相談となる際に、先に説明した、資料や証拠が役立つ訳です。
資料などを基に、弁護士側で、相談内容が実際に法律に照らし合わせてどうなのか、チェックしてくださいます。
もしかしたら、法的な責任を相手には負わせられません(あるいは、難しい)と返事があるかもしれませんし、あるいは、代理人を受任します、と言われるかもしれません。
受けてくれる方向の場合、着手金、訴訟費用などの概要が示されますので、自分に支払い能力があるか、そこで確認してみること、ですね。
仮に、数千万円単位の訴訟案件となった場合には、着手金が100万円を超えてもおかしくないですし、あとは、成功報酬(勝訴して、実際に被告から支払いが行われた金額の数%という感じで提示があります)のシステムを取っている場合も多いです。
4)弁護士から通知書送付
これ以降は、相手側(債務者)と直接やりとりすることはなくなります、というか、弁護士から控えるように言われます。
特に相手が悪質な場合、法廷外で場外戦のようなものを仕掛けてきて、挑発してきたりするのですが、そこに乗っかってしまうと、不利益になるから、です。
そして、弁護士が代理人として、相手側に初登場となるのが、まずは通知書、です。
今まで、債権者本人からのメールには無視を決め込んでいた債務者でも、弁護士から通知書が来たら、さすがに身構えます。
今後、裁判まで進むかも、と思うから、です。
5)相手側から解決案が示されたら、応じるか検討する
訴訟まで行かなくても、相手側(債務者側)が返金に応じる可能性は十分にあります。
なぜなら、敗訴して全額を支払わされた上に、相手側も訴訟費用(あと、債権者側の弁護士費用)まで追加で出費、となるから、です。
もし、返金案の提示があったら、いったん、怒りの感情はクールダウンして、冷静に、ビジネス感覚で判断するのをおすすめ、します。
6)返金に応じない場合、訴訟を準備する
通知書を出しても、要求に応じない場合、本訴訟となります。
弁護士の先生に手続き面はすべてお任せ、で大丈夫です。
訴訟の手順
弁護士に訴訟を要請、訴訟費用の準備
弁護士の先生から費用面の案内がありますから、支払いができるか、冷静に判断しましょう。
裁判となったら、1か月や2か月で終わるとは考えにくいので、長期になった場合の費用についても、聞いておきましょう。
訴状を被告に送達
弁護士が訴状を作成したら、裁判所に提出し、受理されたら、裁判所から被告の居所(自宅など)に訴状を送付(送達、といいます)します。
訴状を受領⇒裁判(第一回公判)へ
訴状が届いたら、裁判所に通知がいくようになっていますので、これが受領した印、となります。
初回の公判日(裁判の日)が指定されるのですが、民事訴訟の場合には、本人出廷無しで、弁護人だけの出廷が多いですし、相手側の弁護人が出廷せず、書面(準備書面)だけ提出、といった場合もあります。
相手が訴状を受け取らない場合、どうなるか?
居所確認のための調査が必要になる
竹花貴騎さんは、インスタなどのプロフでは、”海外在住” と書いていますが、ほとんどの人の場合、日本国内に何かしらの居所があるものです。
ですから、まずは、推定される住所(実家など)に送達する訳ですが、もし、家族に、受け取るな、と指示していたら、受領にはなりません。
そうなると、裁判所から原告側に、”被告の居所を調査してください”といった連絡が来ますので、この調査は原告(自分の方ですね)側がやらないといけません。
場合によっては、探偵事務所などを使った行動確認、のような手段も必要になります。
どうしても受領しない場合、公示送達という方法で強制的に裁判を始められます
調査をして、その家に出入りしていることは分かった。でも、受け取らない。
こういった場合、原告はあきらめないといけないのか?というと、決してそんな事はありません。
”そこに居るのは確かなのに、訴状受け取りを拒否している”ということを裁判所に説明して納得されれば、いいわけです。
最終的には、”公示送達”といって、”送達したものとする”という手続きがあります。
海外にいる、と自称しているが、では、どこの国に住んでいるのか、客観的に示していない場合には有効になる可能性が高いです(海外居住が明確な場合、正直、かなり複雑な手続きとなります)。
訴状から逃げ続けたら、被告側は逃げ切れるのか? →ノーです
公示送達となり、公判が開始されても、当然出廷しない訳ですから、そうなると、全面的に原告側の主張が認められることとなります。
悪い人ほど、このあたりの知識はあるので、先に説明したように、弁護士の先生に依頼して、訴訟の可能性を示すのは有効なのです。
まとめ:裁判を起こすのは国民の権利です
裁判には費用がかかりますし、確実に勝てるかどうかは、やってみないとわかりません。
でも、トラブルが交渉で解決しない時には、裁判を起こせる、ということ、そして、裁判を起こす方法を知っておけば、心に余裕が生まれるものです。
日本では、弁護士の名前を出したら、もう、一大事、みたいな感じですが、外国ですと決してそんな事はなく、ちょっとした未払いの督促に弁護士を使ったりしています。
加えて、弁護士の先生とやりとりすると、さすが専門家だけあって、学べることが多々ありますよ。