疑惑が全く晴れないパラリラ竹花貴騎氏界隈ですが、オンラインカレッジMUP生がネット上にアップしている節税スキームの内容を見ると、あまりに危ういものだらけで、僕自身、恐ろしくなったくらいです。
ピュアなMUP生が、信じ込んでnote等にアップしているのでしょうが、あまりにキケンなので、具体的に解説させていただきます。
※なお、税金については、税理士など税の専門家に必ず相談してください。
以下はあくまで、筆者の経験からの私見に過ぎず、一般論ですので。
節税、税金について、これを信じたらアウト! のリスクがある、7つの事
シンガポール等海外に法人設立して、海外売上を計上すれば、日本では申告、納税不要
MUPでは、多少、ぼかしていたものの、竹花氏のLIMグループをイメージさせる形で、説明していました。
要は、
日本のビジネスでも、シンガポールなど海外に法人設立して、そこから外注を受けた形にすれば、日本で納税不要になる
という教え、ですが、あまりに短絡的過ぎます。
単なる租税回避行為、脱税と判定される可能性が極めて高い、です。
MUPの会費(課金)については、日本のVISA加盟店で決済されていることが確認できました
となると、
集客活動
集金(カード決済)
イベント開催
など、ほとんどの事業活動を日本でやっているのに、シンガポール法人から外注です、は国税には通用しないでしょうね。
ちなみに、下記の記事で詳細解説していますが、シンガポール法人はWeb調査によれば、ほとんど実体が確認できません。
いわゆる、ペーパーカンパニーの可能性が考えられます。
ペーパーカンパニーが現地でクレジットカードの加盟店契約を結ぶ(まともなカード会社や銀行と)のは、一般的に簡単ではありません。
でも、シンガポール売上計上の正当性を主張したいならば、僕なら、シンガポールの会社でカード決済をしますね。
HSBC香港など海外銀行口座は税務署にはばれない
今でも、時おり、このような昔話を信じている人から相談が来て、びっくりするのですが、すでに、CRSといって、国をまたいだ銀行口座情報を交換する協定が組まれています。
なお、少し知識をかじった人が、CRS未加盟のカンボジア等の銀行口座開設を試みますが、その資金を引き出す時、自らカンボジアに行くのでしょうか?
銀行によっては、代理で引き出しが出来る所もありますが、果たして、悪用された場合、あなたはカンボジアに出向いて交渉できるのでしょうか?
良く考えた方がいいですね。
日本の滞在日数が180日?未満なら、非居住者になり、納税不要になる
国税庁のWebサイトを見ても、具体的な日数で、○○○日以上海外にいたら、税は免除です、みたいな表記はありません。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2875-1.htm
ですから、MUPで、オレと家族は年間180日以上海外に滞在しているから、無税、みたいな説明は稚拙過ぎますね。
あくまで、居住実態など総合的に判断されるのです。
余談ですが、竹花氏は、こう言ってます。
”毎月、国税に行って、お墨付きをもらっている”
一方で、
”家族含め、年間180日以上海外滞在なので、日本で納税不要”
⇒ということは、毎月、国税に訪問するために、シンガポール等からわざわざ、帰国しているのですかね?
ご苦労様です WWW
海外移住したら、日本の税金はかからなくなる
例えば不動産を保有して賃貸収入があれば、それは国内源泉所得となりますし、日本に事業を残している人も同様です。
非常に短絡的な考え、です。
詳細は下記にまとめてあります。
GAFAは実質税金ゼロだから、俺たちもできる!
いやいや、GAFAクラスの巨大企業は、税金を減らすために敏腕の顧問弁護士や会計士など専門チームを作り、各国の政府高官へのロビー活動、多額の政治献金も納めます。
そのような巨大企業と同じことが、個人企業レベルで出来るわけがありません。
元グーグルが経歴詐称であることを認めた竹花貴騎さん自身、スタバがやっている、と話していましたが、多国籍展開している巨大グループ企業と同一目線で語るのは、短絡的過ぎますし、このようなトークに魅了されてきた人は、今後、騙されないように、
相手の言っていることは、本当に信頼できるか?
見分ける眼力、論理思考を育てていきましょう。
海外の不動産投資で資産隠しが出来る? ⇒国外財産調書の提出義務があります
日本居住者が、海外に5千万円以上の財産を保有する場合、報告義務があります。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/kokugai_zaisan/index.htm
ですから、例えば、HSBC香港に預金を2千万円、加えて、フィリピンの不動産に3千万円投資した場合、報告義務が発生するのです。
隠し通せると思うのは、非常に甘い考え、です。
なお、某タレントが海外不動産販売の広告塔になって、
”世界中の富裕層と同じ投資物件を日本人に紹介する”
みたいに話しているのを見ましたが、そんな美味しい話し、ありません。
あるとしたら、現地人に売れない物件を情弱日本人に売りつけるビジネスです。
オフショア法人名義で株主を複数にすれば、納税しないで良いのでは?
一時期流行した、BVIなどカリブ系やバヌアツ籍のオフショア法人を設立して、その名義で海外不動産などの資産を持てば、日本にばれない、と教える人がいましたが、割とすぐに、国税に網をかけられました。
ひとり株主のオフショア法人は、実質、本人とみなす、といった考え方、です。
そこで編み出された?のが、知り合いや現地パートナーなど複数が株主になって、資産保有する、というものですが、数年後、現地パートナーに悪さされて、知らぬ間に株主が入れ替わっていて、会社もコンドミニアムも乗っ取られたケースを多々見てきました。
悪いことを考えていると、自分以上に悪い人が集まってくるものです。
営業実態が日本なら、海外で細工しても納税義務は変わりません
シンプルに言えば、こういう事です。
どうしても、日本で納税したくないなら、海外に完全に移住して、海外の顧客相手にビジネスをやってください。
これなら、おそらくオッケー、な例
海外で一年中過ごし、フリーのwebデザイナーとして活動、売上は現地の銀行に入金され、その国で申告、納税
現地でオフィスを借り、ローカルスタッフを雇用し、自分も労働許可証を取る
一方、MUP生がアウトプット?した内容を見る限りでは、単なる脱税にしか思えないですね。
現地の顧客開拓など、全く言及しておらず、相手は日本に住む日本人のまま、だからです。
MUP生必読! 実現したら怖い話し、です
MUP生のリストを国税は入手する、と考えるべき、です。
さらに言えば、海外法人設立、銀行口座開設サービスの利用者を、特に念入りに洗うでしょう。
なにしろ、租税回避スキームに追従しているひと達、ですから。
note等に、アウトプットと称して租税回避スキームを投稿している人は、消した方がいいでしょうね。
なお、万が一、変な租税回避行為を行ってしまった人は、早めに税理士に相談、をおすすめします。