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【衝撃】賄賂で入国していた中国人が400万人!?【フィリピン不動産どうなる?】

フィリピン

 

日本人が保有しているフィリピン不動産、コンドミニアムはしばらく厳しいだろう、ということを示す報道がありました。

 

 

見出しの前半は2800名ほどの中国人不法滞在者の国外追放となっていますが、これは正直、大したことなくて、衝撃的なのは後半部分です。

腐敗した入管職人が、総額 約900億円(8億2600万米ドル)もの賄賂を受取り、見返りに入国させていた

フィリピンの上院議員の調査による数字で、一部入管職員が内部告発しているものです。

 

2017年1月以降、約400万人もの中国人を賄賂で入国させた

セブ

上院議員による調査結果

 

・2017年に導入した、visa on arrival (フィリピン到着時のビザを発給する)のスキームを悪用して、約400万人の中国人の入国を許可した

・ひとりあたり、21000円(1万ペソ)から25000円(1万2千ペソ)を受領

との事ですが、一方で、2019年の中国人の入国者数(JETRO の記事より引用)が174万人となっています。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/03/aee3214a867f17f5.html

 

 

これは推測になりますが、2017年から2019年までの3年間での賄賂入国が400万人で、1年あたりですと、

約 130万人。

 

これに対して、上記 JETRO の記事にある数字(フィリピン観光省発表の数値)は、174万人ですから、

174万人▲130万人=44万人は、きちっと合法的な入国ですが、

残りの130万人は賄賂(違法)での入国

という恐ろしい事態です。

 

 

中国人の違法(賄賂)入国率 74%?

 

もちろん、入国者数は延べ人数ですから、繰り返し入国した人も含まれていますから、上の推測は、あくまで、本当に推測です。

 

visa on arrivalについて

ビザには渡航する前に日本などでフィリピンのビザを取得してからフィリピンに行くのですが、visa on arrivalの場合には、日本では基本、何もしなくて良いし、パスポートに何も貼られないから、出国を許可する本国は、帰りのチケット以外、滞在日数などを確定判断する材料がありません。

 

 

以下、推測ですが、このようにフィリピンに入国、滞在していたのでは?と考えています。

1)中国から出国時

  数日程度の滞在予定と申告して、帰国用の航空券も購入しておく

2)フィリピン入国後

  フィリピン入管に賄賂を払って観光ビザを入手したので、帰国用チケットは捨てて、そのまま滞在する。

  労働許可証も無しでの就労だが、都度、賄賂を支払い滞在する。

  (推測ですが、入管以外でも労働省や営業許可を出す役所も賄賂浸けだった可能性)

 

 

日本人など外国人が投資したフィリピンのコンドミニアムへの影響は甚大と予想

困る

正直、フィリピン人にはウェルカムな部分もある中国人オンラインカジノ労働者の減少

今まで僕は、中国人のオンラインカジノ労働者がフィリピンから消えた影響は大きいと、ブログで何回も取り上げてきたのですが、フィリピンではさほど、騒がれていない理由が理解出来ました。

その理由は、

ローカルフィリピン人が保有している一軒家や低価格アパートなどには、中国人動向は直接的な影響は少ないと考えられるから

加えて、一部のフィリピン人には、中国や中国人へのネガティブな印象が強く、今回のコロナでの帰国は、むしろウェルカムだから

です。

悪影響があったとしても、フィリピン人で投資用不動産を持つのは、かなり豊かな層ですので、家賃収入がストップしたから、即、行き詰まる、ようにはなっていない、と考えられますね。

 

 

アメリカで起こったサブプライムローン問題のようなものも確認されていませんが、もともと、消費者信用事業、与信システムがフィリピンでは発達していないからでしょう。

(クレジットカードを持っていない人が国民の9割を超えている、との説がある位です。銀行口座保有率は25%です)

 

大きな影響を受けているのは日本人など外国人でフィリピン不動産に投資した人たち

 

特にローカルフィリピン人には割高に思われていた物件を買った主体が日本人、だったのです。

何しろ、日本人投資家の多くは価格の妥当性など分からないで買っていましたからね。

フィリピン人は地元事情に精通していますから、割高な物件は買いません。

借り手もフィリピン人で、これは、中国人のように、一気にいなくなることもない。

多少の値下げはするかもしれませんが、あくまで実需がある訳です。

一方で、僕自身がサポートしている日本人物件の空室率は現在9割を超えていますから、影響は甚大です。

 

中国人退居で、マンション1666棟分の空室が発生?

もちろん、400万人が純粋に増え続けてきたのではなく、観光ビザ期限の6ヶ月で帰国する中国人もいるでしょう。

 

一方で報道されているように、6ヶ月を過ぎて不法滞在していたケースも多数だった、ということ。

いずれにしても数値設定は難しいのですが、

仮に、年間130万人のうちの半分、65万人がフィリピンに定住していた

と仮定したら、

 

今回のコロナの影響での中国人の減少は、

65万人3年で195万人

1物件に平均して4人で住んだとして

50万ユニット

の空室が発生となります。

それなりの規模のコンドミニアムで1棟300ユニットとすると、なんと、

 

1666棟分(マンション 1666棟、ということです)

もの、コンドミニアムから中国人がいなくなった、ということになります。

 

あくまで推測ですが、、、

 

今後、中国人の新規入居も期待薄です

加えて、今後、新規入国できないとすると、物件への需要も減る訳です。

これだけの汚職、賄賂が表沙汰になった訳ですし、中国側もかねてから、フィリピンへの出国に目を尖らせていました。

ですから、新型コロナが収束したとしても、中国人の需要に期待はできないですね。

 

 

あまり報道されていなかったのに、僕が何度も記事にした理由

アドバイス

フィリピンの不動産ビジネスをやっていた当時に感じた中国人流入の凄まじさ

今回の報道で自分の認識が間違っていなかったのがほぼ確認できたのですが(確定された情報ではない、調査データですので)、公表されていた中国人労働者の10万人とは桁が違うなというのは、フィリピンで働いていた時、強く感じていました。

あちらこちら、中国人向けのレストランやナイトクラブ、不動産屋が開店していくのを、自分の目で見ていたからです。

これだけのインパクトがあった中国人が一気にいなくなったら、コンドミニアムは空室だらけになる、と考えるのは当然の事です。

 

外国人所有物件の空室データはほとんど表に出てきません

別に隠蔽とかではなく、例えば日本人オーナーの物件であれば、日系の現地管理会社が運用しているケースが多いですが、そこの預かりとなっていて、フィリピンの不動産統計に反映されていません(正確な統計自体が存在していないのがフィリピンです。人口含めて)。

フィリピンの自国民が困るわけでもないので、何もされずに放置状態がしばらく続く可能性は極めて高いと考えておくのが妥当でしょうね。

フィリピン人の不動産ローンには返済猶予などが取られている部分はありますが、日本人など外国人にはする必要がない。

そうすれば、自国民への悪影響はほとんどないので、何もされないままで推移するでしょう。

 

まとめ:長期目線としては、悲観しすぎる必要はないが、相当な期間、厳しい模様

フィリピンの人口は増え続けていますから、マクロで考えたら、悲観し過ぎる必要はないです。

ただし、日本人が投資した物件のリカバリーは相当遅れる可能性が高いので、辛抱は必要ですね。

 

 

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